沙羅双樹の花のいろ

神社仏閣好き。趣味で写真を撮っています。旅行記録や撮影日記など。

仁和寺(特別公開 観音堂、金堂・経蔵)

京の夏の旅の特別企画で特別公開中の仁和寺に行ってきました。
今回の特別公開は観音堂(重文)、金堂(国宝)、経蔵(重文)です。
仁王門は工事中で全体が覆われ、僅かに隙間から仁王像のお顔が覗けるようになっていました。

御殿の宸殿も工事中で一部足場が組まれ覆われていましたが、御庭が眺められるよう仮の通路が作られています。

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御殿の庭(仮通路より)

御殿内は写真OKで、この時は宸殿にて「立原位貫 木版画展」の展示があり、有名な浮世絵の複製や現代の歌舞伎俳優の版画絵など沢山展示されておりました。
浮世絵好きなのでこれも楽しや。

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観音堂に向かう途中にて、五重塔

手前の木には「令和」の文字が刻まれています。ハテ?木は古そうですが、古い木材に最近文字が彫られたのでしょうか。

今回特別公開中の観音堂は平成の大修復を終え、内部初公開とのこと。
そして次はいつ公開されるか分からないそうです。
拝観料は観音堂だけで1000円と高いけど(御殿、金堂・経蔵と別料金)行かねば!

真言宗御室派総本山 仁和寺は、第58代光孝天皇が退位され法皇となられ着工、そのご崩御後に御遺志を継がれた第59代宇多天皇が完成された門跡寺院(皇族や公家の方々が寺主となられた寺)で、元号「仁和」がそのまま寺号とされた。
応仁の乱にて多くが焼失し、約180年もの間衰退していたものを徳川家光の時代に再建。
観音堂は今まで公開されず、373年前の障壁画は色彩を鮮やかに残したまま今回の初公開に至る。

観音堂内部にて大体こんな内容の解説をしていただきました。
やっぱりガイドの方がおられると分かりやすくていいなぁ。

中央に千手観音像、脇侍に不動明王降三世明王
両脇に二十八部衆、前方左右に風神・雷神像

二十八部衆の二列目の中に「沙迦羅(さから)龍王」様もいらっしゃる。
後列に天使のような羽がある像がおられると思ったら、迦楼羅(かるら)像でした。

壁には障壁画「三十三応現身図」「六道図」
六道とはあの世へ向かう六つの道、救済のために三十三のお姿に変化されるという観音様が描かれています。
ガイドの方が言われていたとおり、古い壁画ながら色彩がわりと綺麗で、赤や金色も鮮やかに残っていました。

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金堂(国宝)

ここは確か年に何度か特別公開時期があったかと思います。
堂内には阿弥陀三尊像。

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経蔵(重文)

その名のとおりお経が収められている蔵なわけですが、内部中央に八角形のデカイ輪蔵(回転式書架)があり、その輪蔵には小さな引き出しがたくさん。
それぞれの引き出しにはそれぞれ異なる漢字(識別番号のようなもの)が書かれています。
大量の経典を読むのは大変なので、この輪蔵を一回転させることでお経を一回読んだのと同じ功徳を得られるとしたのだそうです。
と、これもガイドさんが教えてくれました。
どなたかが「回せるのか」と尋ねていましたが、今は回せないと断られていました。

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五重塔(重文)正面から

今回の京都行きの目的メインであった仁和寺
数年前に来た時は同じく暑い季節で何も特別公開モノがなく、暑かったこと以外はあまり印象に残りませんでしたが、今回はなかなか内容の濃い拝観で見応えがありました。
次は仁王門他の修復が全て終えた頃に訪れたいです。